続・文字を植える。
5/25より大阪・扇町「メビック扇町」で開催されている「写植の時代 2〈書体・組版〉展」に行ってまいりましたよー。
前回と同じく、実際に稼働する写植機が展示されてたりして、おおーなつかしーなーって感じ。
でも、今回は、よりいっそう「文字」とか「日本語」とかに踏み込んだ内容になってたように思いました。
以下、写真をずらずらっと並べながら、ごくごく簡単にレポ(のようなもの)を書いてみます。
嬉しくなってバチバチやってたら(無駄に)枚数が多くなってしまいましたので(笑)、けっこう重いかもしれません。
そんなんでも見てやってもいいよ、という方は、以下の「More...」からどぞどぞ。
↓
●写植機「モリサワ 手動機MC-6型」。
前回に引き続き、実際に稼働する写植機(モリサワ 手動機MC-6型)が展示されていました。
この手のタイプとしてはかなり最終形であり、ほぼ完成形といえるものだそうです。
文字盤から文字を選び出し、レンズで撮影して、焼き付けます。
こういう使い込まれた機械って、風格というか、美しさを感じますですなー。
歯車って、なんかこう、見てて燃えてきません?(笑)
実際に自分で写植を打ってみることもできます。
もともと写植をやってたプロの方がちゃんと教えてくれるので、安心。

会場の隅っこのほうに現像スペースが設けてあり、打った文字はちゃんと印画紙に焼き付けてもらえます。
●展示いろいろ。
壁面にはいろんなパネルが展示されています。
これは、雑誌「non-no」(1971年創刊)と「タイポス」という書体(1969年より発売)についての解説。
すぐ近くに「タイポス」の文字盤も展示されています。
タイポスはカッコいいよねー。
蛇足だけど、文字が裏返ってるのは、間違ってるワケじゃないですよ?(笑)
なつかしの(笑)写植見本帳。これは「写研」のもの。
みんなこのブルーの見本帳を見て、写植屋さんに書体を発注していました。ホントなつかしー。
見慣れないオレンジの見本帳は、なんと! 写研の「台湾版」の見本帳です。はじめて見たー。
写植機のカタログもいっぱい展示されていましたが、これは、なんと! 香港版です。これもはじめて見たー。おもしろいなぁ……。
でも、なにが書いてあるのかわからーん(笑)。
●「文字の食卓」展。
今回の目玉はこれかな。
文字や書体をテーマに素敵なエッセイを書かれているサイト「文字の食卓」の展示ブースです。
「文字の食卓」のサイトでは、既存の書籍などから印象に残った文字を紹介されています。
が、この「写植の時代展」では、正木さんの書かれた文章を、その主題の書体を使って写植で打ったものが掲示されています。
このパネルは、「ゴナ」という書体にまつわるエッセイ。こんな感じで、20種類以上(ちゃんと数えてないけど、たぶん)の書体について展示されています。
エッセイを書かれている正木香子さんは、デザイン関係の方ではないそうですが、だからこそ、関係者にはない視点で感じ取ることができるのかもしれないですね。
素敵だなーと思いました(貧弱な語彙)。
ブースのセンターには、食卓を模したテーブルがセッティングされてました。いいなー。
●講座など。
展示会の合間に、写植にまつわる、ひいては「文字を組む」ということにまつわる、いろんな話を聞くことができました。
これがけっこうおもしろいのです。
技術的なこともあり、組版の歴史みたいなのもあり、考え方みたいな話もあり。
こういうのを集中的に考える機会は、実はけっこう少ないかもです。
大変でしょうけど、ね(笑)。
最後のほうに、「写植書体・組版解説講座」の時間が設けられました。
期間中は毎日やってるみたいですね(内容は日替わりのようです)。
この日は、写植の歴史から始まり、かつて「写植イコール写研」という印象さえあった「写研」の、文字や組版への姿勢、みたいな話を聞くことができました。
書体のデザインが決定してから実際の商品として世に出るまで、少なくとも2年以上はかける、という一点だけでも、ちょっと違うなって感じがします。
オマケ。ある意味、目玉(笑)。
1975(昭和50)年に、写研の50周年記念に製作されたというレコード「写植のうた」です。アナログのEP盤ですよ。こんなのがあったのかー。
製作陣は、意外と、なんていうのが失礼なくらい本格的。作詞は、石原裕次郎、森昌子、島倉千代子など400曲以上を手がけた杉 紀彦さん。作編曲と歌は、デューク・エイセスの元トップテナー・和田昭治さん。すげぇ……。
ちゃんとプレイヤーとスピーカーが持ち込まれ、実際に聴くことができました。
てな感じで、盛りだくさんだった「写植の時代 2〈書体・組版〉展」。
パッと見、過去の技術を振り返り、懐かしむような企画のような感じですが、実際には、現在でも次々と作り続けられている印刷物へのアプローチを見つめ直す、そういう機会を与えられたのかもしれないです。
乏しい脳ミソでどのくらい理解できたのか、ささやかな感性でどのくらい活かせるのか、はなはだ心許ないですけど……。
ま、それはともかく(泣笑)、主催者の方によれば、次のネタもあるみたいですので、また期待したいですねー。大変でしょうけど、是非ぜひ。
てゆか、この「写植の時代 2〈書体・組版〉展」は、まだまだ5/30(水)まで続きます。残り少ないですが、時間の余裕のある方は是非!

でも、今回は、よりいっそう「文字」とか「日本語」とかに踏み込んだ内容になってたように思いました。
以下、写真をずらずらっと並べながら、ごくごく簡単にレポ(のようなもの)を書いてみます。
嬉しくなってバチバチやってたら(無駄に)枚数が多くなってしまいましたので(笑)、けっこう重いかもしれません。
そんなんでも見てやってもいいよ、という方は、以下の「More...」からどぞどぞ。
↓
●写植機「モリサワ 手動機MC-6型」。

この手のタイプとしてはかなり最終形であり、ほぼ完成形といえるものだそうです。


歯車って、なんかこう、見てて燃えてきません?(笑)




●展示いろいろ。

これは、雑誌「non-no」(1971年創刊)と「タイポス」という書体(1969年より発売)についての解説。

タイポスはカッコいいよねー。
蛇足だけど、文字が裏返ってるのは、間違ってるワケじゃないですよ?(笑)

みんなこのブルーの見本帳を見て、写植屋さんに書体を発注していました。ホントなつかしー。
見慣れないオレンジの見本帳は、なんと! 写研の「台湾版」の見本帳です。はじめて見たー。

でも、なにが書いてあるのかわからーん(笑)。
●「文字の食卓」展。

文字や書体をテーマに素敵なエッセイを書かれているサイト「文字の食卓」の展示ブースです。

が、この「写植の時代展」では、正木さんの書かれた文章を、その主題の書体を使って写植で打ったものが掲示されています。
このパネルは、「ゴナ」という書体にまつわるエッセイ。こんな感じで、20種類以上(ちゃんと数えてないけど、たぶん)の書体について展示されています。

素敵だなーと思いました(貧弱な語彙)。
ブースのセンターには、食卓を模したテーブルがセッティングされてました。いいなー。
●講座など。

これがけっこうおもしろいのです。

こういうのを集中的に考える機会は、実はけっこう少ないかもです。


期間中は毎日やってるみたいですね(内容は日替わりのようです)。

書体のデザインが決定してから実際の商品として世に出るまで、少なくとも2年以上はかける、という一点だけでも、ちょっと違うなって感じがします。

1975(昭和50)年に、写研の50周年記念に製作されたというレコード「写植のうた」です。アナログのEP盤ですよ。こんなのがあったのかー。
製作陣は、意外と、なんていうのが失礼なくらい本格的。作詞は、石原裕次郎、森昌子、島倉千代子など400曲以上を手がけた杉 紀彦さん。作編曲と歌は、デューク・エイセスの元トップテナー・和田昭治さん。すげぇ……。
ちゃんとプレイヤーとスピーカーが持ち込まれ、実際に聴くことができました。
てな感じで、盛りだくさんだった「写植の時代 2〈書体・組版〉展」。
パッと見、過去の技術を振り返り、懐かしむような企画のような感じですが、実際には、現在でも次々と作り続けられている印刷物へのアプローチを見つめ直す、そういう機会を与えられたのかもしれないです。
乏しい脳ミソでどのくらい理解できたのか、ささやかな感性でどのくらい活かせるのか、はなはだ心許ないですけど……。
ま、それはともかく(泣笑)、主催者の方によれば、次のネタもあるみたいですので、また期待したいですねー。大変でしょうけど、是非ぜひ。
てゆか、この「写植の時代 2〈書体・組版〉展」は、まだまだ5/30(水)まで続きます。残り少ないですが、時間の余裕のある方は是非!
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